寒さや乾燥が気になるこの季節
特に大事にしたいのが「のど」
食事や呼吸・会話など日々の生活で大切な役割を果たしてくれている体の器官である「のど」
実は加齢と共に「のど」の筋肉も衰えていきます。
気管に異物が入って「誤嚥」があった場合、通常であれば咳反射でせきで排除しようとしますが、
加齢で反射が鈍りそのまま気管に侵入し、細菌などに感染する場合があります。
これが、「誤嚥性肺炎」の原因になります。
日本では毎年10万人前後の人が肺炎で命を落としており、そのうち高齢者肺炎の7割が「誤嚥性肺炎」といわれています。
飲み込む力が衰えると、誤嚥以外にも様々な障害を引き起こす恐れがあります。
なかなか止まらない咳をただの風邪かと思ってほおっておくと、実は「喉頭がん」の可能性もあるのです。
他にも初期の肺がんでは、咳や痰が長く続いたり、血痰が出る事もあります。
最近、食べる事がしんどい、食欲がなくなった、という方は「のど力」が低下しているかもしれません。
心配な方は、簡単な「反復唾液嚥下テスト」をしてみましょう。
30秒の間に、何回唾液を飲み込めるのかを測るテストです。
唾液がうまく出ない人は少し水を含んで行ってみましょう。
30秒間で6回以上唾液をごくんと飲み込めた方は特に問題ないでしょう。
3~5回の人は要注意です。
2回以下の方は、飲み込む力が低下しています。
のどが衰えてきていると感じたら、意識的に「のど」を使うことを心掛けましょう。
いつもより大きな声で笑う、カラオケに行く、人と会話するだけでも効果的です。
特に冬場は乾燥しているので、水分補給を意識しましょう。
のどが渇くと、声帯やのど全体の筋力も衰えます。
40代を過ぎると、唾液の分泌量が減って口内が渇きやすくなるのでこまめに水分補給を心掛けましょう。